1.開催趣旨
建設業界では、今後10年間は特に技能労働者の大量退職が見込まれ、技術者・技能者の高齢化や若手入職者の減少と相まって、現場を支える人材の不足が深刻な問題となっています。特に技術者の確保は、企業規模の大小に拘らず共通の課題です。
中小部会では、アクションプラン2カ年計画の人材育成事業として、特に取得困難な資格(1級電気工事施工管理技士)を、安価により確実に取得できる講習会の実施を目指し、2018年度から事業を開始しました。
2.到達目標
本年は第1回目開催でありますが、今後も継続して開催し、将来的には安定して高い合格率を確保した講習会を目指します。
2018年度集中講習
1.試験日程
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- 学科試験 :6月10日(日)、合格発表:7月20日(金)
- 実地試験 :10月14日(日)、合格発表:2019年2月1日(金)
2-1.講習日程(学科)計4日間 各日とも 9:30~17:00
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- 第1回 5月12日(土) 大阪産業創造館5階研修室D
- 第2回 5月19日(土) 大阪産業創造館5階研修室D
- 第3回 5月26日(土) 大阪電業協会会議室
- 第4回 6月 2日(土) 大阪産業創造館5階研修室D
2-2.講習日程(実地)計3日間 各日とも 9:30~17:00
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- 第1回 9月22日(土) 大阪産業創造館5階研修室D
- 第2回 9月29日(土) 大阪産業創造館5階研修室D
- 第3回 10月 6日(土) 大阪産業創造館5階研修室D
3.受講対象 & 受講者
大阪電業協会 中小部会参加企業限定(受講者:学科、実地とも15名)
4.受講料
学科講習 3万円、実地講習 3万円
5.講師
岩永 隆郎 様(住友電設株式会社西部本部 大阪支社工事部主管)
6.講習内容(特色)
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- 講師が、過去問題の徹底分析を行い、ポイントを絞った講義を実施
- 実地試験(記述問題)対策として、講師以外に、添削者を2名用意し、きめの細かい指導を実施
7.講習実施報告と受験結果
中小部会「2カ年計画」策定の際、参加企業から最も強く要望を受けたのが「1級電気工事施工管理技士資格取得集中講習」の実現でした。
丸谷副部会長が執行責任者となり、事前の綿密な打合せを繰り返し、2018年度の講習を実施した結果、受講者15名中、学科試験は15名全員が合格、実地試験は13名が合格という想定以上の成果をあげることができました。
受講者の頑張りに敬意を表するとともに、講習実施に関係いただいた全ての方に感謝申し上げます。
受験結果
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- 学科試験 15名中 15名合格(合格率 100%)
- 実地試験 15名中 13名合格(合格率 86.7%)
昨年5月の講習開始にあたり、笠島部会長から受講者に対して、強烈な激励の言葉がありました。それを受けて、受講者全員、合格に向けて真剣に取り組みをいただきました。
講師の熱のこもった指導のもと、受講者の殆どが自信をもって試験に挑み、合格への手応えを感じておられました。
この講習は、中小部会の看板事業として定着させるべく、継続して取り組みを続けてまいります。2019年度は、14名の受講者で、講習を開始しています。
~執行責任者所感~
中小電気工事会社にとって、1級電気工事施工管理技士資格取得者は、技術者として大変貴重な戦力です。
部会内の事前打合せでは「200~300人規模で開催される対策講習を受講させても、なかなか合格しない」との意見が大半でした。そこで「少人数で緊張感のある講習会を!」というコンセプトを打ち立て、1年前から準備に取りかかりました。
講師の人選には、苦労しました。お引き受けいただきました、住友電設の岩永様には、本当に感謝しております。
学科講習の最終日(第4回)には、午前中に予想問題の模擬試験、午後から順番に1問ずつ回答、集中力と緊迫感がひしひしと伝わってきました。
実地講習は、岩永様の他に2名の講師が参加され、3班に分かれて、事前に回答した施工体験記述問題を添削指導。回答に対し、受講者間でも意見交換があり、白熱しました。学科、実地とも充実した講習になりました。
「私の時代に、このような講習会があれば、必ず参加したのに」と感じました。(当時、大規模対策講習を受講し、睡魔に襲われた記憶があります。試験は不合格でした)
中小部会委員会メンバーの皆さま他、関係いただきました全ての方々に、感謝申し上げます。
今後は、中小部会参加企業だけではなく、大阪電業協会中小企業会員様にも参加いただき、中小部会人材育成事業として、継続して取り組んでいきたいと思います。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
学科対策講習 開講式(於 大阪産業創造館)
学科対策講習(於 大阪電業協会)