中小部会では、2018年7月から10月にかけて、2カ年計画「経営力強化事業」に掲げた「次世代への引継ぎ及び事業承継セミナー」(全4回)を開催いたしました。
1.セミナー開催の目的
- 中小電気工事会社における「事業継承」に有益となる「企業の実態に見合った問題の抽出」「事業承継計画の策定・計画・実行」の方法を「具体的な標準事例」から学びとる機会を提供する。
- セミナー開催の計画・実施を通して、相談できる外部組織との関係強化を図る。
2.相談実施機関
大阪府よろず支援拠点
※ 中小企業支援に特に優れた能力・知見・実績等を有する民間企業出身のコーディネーターが、専門的な見地から助言、専門家の紹介等を行う。(2014年6月開設)
3.セミナーの構成
- 中小企業庁・平成28(2016)年12月版「事業承継ガイドライン」に基づき、段階を経た全4回のセミナー
- ワークショップ形式の採用により、気づきを促す進め方で実施
4.セミナーの内容(開催場所は、いずれも大阪電業協会 会議室)
第1回 「事業承継に向けた準備の必要性を認識する」
- 日 時:7月5日(木)14時~16時30分
- 講 師:大阪府よろず支援拠点 チーフコーディネーター 北口 祐規子様(中小企業診断士)
- 受講者:中小部会参加企業 経営者 14名
第2回 「自社の経営状況・経営課題について考える」
- 日 時:8月8日(水)14時~16時30分
- 講 師:大阪府よろず支援拠点 チーフコーディネーター 北口 祐規子 様(中小企業診断士)
- 講 師:大阪府よろず支援拠点 コーディネーター 末松 大幸 様(事業承継メンターコーチ)
- 受講者:中小部会参加企業 経営者 8名
第3回 「10年先を見据えた『会社の磨き上げ』を考える」
- 日 時:9月6日(木)14時~16時30分
- 講 師:大阪府よろず支援拠点 コーディネーター 末松 大幸 様(事業承継メンターコーチ)
- 講 師:大阪府よろず支援拠点 コーディネーター 福地 真一 様(中小企業診断士)
- 受講者:中小部会参加企業 経営者 9名
第4回 「10年後の自社を考えた事業承継計画の策定」
- 日 時:10月3日(水)14時~16時30分
- 講 師:大阪府よろず支援拠点 コーディネーター 末松 大幸 様(事業承継メンターコーチ)
- 講 師:大阪府よろず支援拠点 コーディネーター 福地 真一 様(中小企業診断士)
- 受講者:中小部会参加企業 経営者 5名
集中豪雨や大型台風の復旧工事対応のため、2回目以降の参加者が減ってしまったことは、少し残念でした。
~受講者所感~
私は、全4回のセミナー全てに参加させていただきました。ちなみに、私の事業承継における立場は「承継していただく側」です。
改めて確認できたことは「聞くことの大切さ」でした。すでに知っていると思っていたことであっても、講師から発せられる経験談に「あっ!」と感じる新たな気づきが多々ありました。
聞く側が知っている知識であっても、全精力を傾けて事業承継を経験された講師のお話には「思い込みの危うさ」を知らしめる言葉がちりばめられていました。
事業承継に関する心配事を互いに披露しあうことは、経営者同士では困難であります。しかし本セミナーにおいて、中小企業経営者が集まり、事業承継という微妙な問題と向き合ったことで、事業継続を成功させるためには「大きな耳と新鮮な心で情報交換する」ことが有益であると再確認できました。
本セミナーでいただいた経営計画帳票に、自分の年齢を入れてみて「残された時間はそう長くない」ことを痛感しました。まさに私にとって「事業承継課題への気づきセミナー」となりました。 感謝!
~今後の取り組み~
今回開催いたしました全4回のセミナーは、事業承継する(現経営者)立場からのテーマ選定としましたが、次年度の本セミナーは、事業承継される立場からテーマ選定を行い開催する予定です。より多くの中小会員企業様からのご参加をお待ちしています。
最後に、本セミナー開催に当たり、ご支援、ご協力いただきました大阪府よろず支援拠点様、大変お世話になりありがとうございました。また、ご尽力いただきました中小部会役員の皆様、大変お疲れさまでした。引き続き、次年度もよろしくお願いいたします。