大阪電業協会では、電気設備工事業界(以下、電設業界)が若者にとって「将来性のある魅力的な職場」「やりがいのある職場」との理解を深めていただくため、1993(平成4)年度から、関西圏の電気工学系大学生のうち主に2~3回生を対象とした現場見学を継続開催しています。
この見学は、日頃立ち入ることができない建設現場内の電気設備が、どのように施工されているのかを見ることにより、電気設備工事業に対する興味や関心を深めていただくことを目的としています。
私たち電設業界は「電気設備」という生活に欠かせないインフラを整備し、その機能を守る役割を担っており、その技術・技能を向上させるとともに、若い人たちにその魅力を伝えていく使命を担っています。
学生の皆さんには、多くの人が携わっている建設現場を見ることで、ものづくりの楽しさや、電気設備の素晴らしさを是非感じていただきたいと思います。
当日は、建築ならびに設備概要の説明、現場見学、質疑応答等を行い、電設業界をより深く理解していただくように努めています。
参加申込の受付は、貴校の先生やキャリアセンターにお願いしています。現場見学開催の案内がありましたら、奮ってご参加をお願いします。
2024年度 (第31回)電気工学系大学生現場見学
10月10日(木)、株式会社きんでんが電気設備工事を施工する現場において、電気を学ぶ学生向けの現場見学を開催しました。
今回は、4校から19名に参加いただき、大阪・関西万博の概要、工事の進捗状況や電気設備の概要に関する説明、実際の現場での見学や、施工関係者との質疑・応答の場を設けました。
参加者らは、大阪・関西万博会場のシンボルである大屋根リングを開幕前に見学できる貴重な機会と捉え、真剣なまなざしで参加していました。
【建物概要】
1.工事件名 2025年日本国際博覧会万博会場 大屋根リング北東工区建設に伴う電気
設備工事
2.住 所 大阪市此花区夢洲
3.建物用途 歩廊(地上2階)
4.施 主 公益社団法人2025年日本国際博覧会協会
5.設計監理 株式会社大林組
6.建築会社 大林組・大鉄工業・TSUCHIYA共同企業体
7.電気設備施工 株式会社きんでん
【参加者】
■参加者 19名
■参加校 4校(大阪工業大学・大阪公立大学・立命館大学・東大阪高等職業技術専門校)
13時30分から現場見学が始まりました。見学に先立ち「大林組ビジタールーム」でオリエンテーションが行われ、PRムービーが上映された後、本会広報委員会の早坂 稔委員長が開会のあいさつに立ちました。
参加学生に見学の目的を伝える早坂委員長
冒頭、現場見学の開催に協力いただいた大林組様ときんでん様に感謝の言葉を述べたうえで、参加者らに「施工企業はいずれもライフラインを支え、人々の暮らしに安全と安心を提供する使命を担っている。この機会を大切にし、自分なりに何かを見つけてくれたらうれしい」と呼びかけました。
そして「本日の現場見学は多くの関係者の厚意で実現した貴重な機会になる。多くの学びを持ち帰ってほしい。ご安全に」と結びました。
続いて現場関係者として、大林組の森田 真行大阪関西万博室副課長、きんでんの片岡 茂樹大阪・関西万博プロジェクト室工事長、同じく近森 洸希さんが紹介されました。
森田副課長から万博工事全体について、片岡工事長から電気設備についてそれぞれ概要の説明がありました。最後に、司会から現場見学に関する注意事項が示され、オリエンテーションは終了しました。
その後、参加者は現場へ移動し、先導いただいた現場関係者の説明に熱心に耳を傾けるとともに、実際の「現場」を肌で感じることができました。また大屋根リングの最上階に登り、施工中の多くの海外パビリオンを眺めました。
大屋根リングの最上階から会場を眺める参加学生
現場見学の後には、本会広報委員会の山中 幸一理事から「電気設備工事業界の概要、将来性」について説明がありました。続く質疑・応答の場から、大林組夢洲総合工事事務所の城越 陽平副所長にも参加いただきました。
参加者からの施工に関する多くの質問・疑問に対して、施工関係者から丁寧かつ真摯な受け答えを返していただきました。予定していた現場見学の時間が瞬く間に過ぎ、盛況のうちに幕を閉じました。
参加者アンケートでは「巨大な木造建築の設計、施工に携わる技術者の方とお話しできる貴重な機会をいただけた」「リングの内側に海外パビリオンが集まっていて『多様でありながらひとつ』というメッセージを実際に感じることができた」といった回答を多くいただきました。
本会では、現場見学が重要なイベントであることを再認識し、継続して実りある内容で実施してまいります。
2023年度 (第30回)電気工学系大学生現場見学
9月8日(金)、株式会社きんでんと住友電設株式会社が電気設備工事を施工する現場において、電気を学ぶ学生向けの現場見学を開催しました。
今回は、3校から16名に参加いただき、実際の現場見学の他、施工関係者との質疑・応答の場を設けました。参加者らは、普段見ることができない施工現場の見学を貴重な機会と捉え、真剣なまなざしで参加していました。
【建物概要】
1.工事件名 (仮称)御堂筋淡路町ビル新築工事
2.住 所 大阪市中央区淡路町4-2-13
3.建物用途 オフィスビル(地下2階-地上21階-塔屋1階)
4.施 主 エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社
5.建築会社 鹿島建設株式会社
6.電気設備施工 株式会社きんでん、住友電設株式会社
【参加者】
■参加人数 16名(学生15名 教員1名)
■参加校 3校(大阪電気通信大学・大阪工業大学・東大阪高等職業技術専門学校)
当日は13時30分からスタートし、本会広報委員会の井下理事が開会のあいさつに立ちました。参加者らに「百聞は一見に如かずと言うが、実際に建物内の電気設備を見ることは非常に価値のあるものだ」と強調するとともに、電気設備工事の業務の特長を説明しました。最後に「本日の現場見学で多くのことを学んで感じてほしい。くれぐれも怪我をしないように、ご安全に」と呼び掛けました。
次に、現場関係者として現場見学に立ち会いいただく、鹿島建設株式会社、株式会社きんでん、住友電設株式会社の方々が紹介されました。
鹿島建設 副所長からのご挨拶の後、同社主任から建物全体の概要や現場の進捗状況について説明がありました。最後に、司会から現場見学に関する注意事項が示され、オリエンテーションは終了しました。
オリエンテーション・懇談会場
その後、参加者らは2班に分かれて現場を見学。竣工を目指し、多くの作業員が作業する中で、受変電設備や発電設備、執務室といった建物内のフロアを1時間かけて巡りました。
中でも電気室では、送電前ということもあり、受変電設備の内側まで見ることができました。参加者らは、現場を先導した現場関係者の説明に熱心に耳を傾けるとともに、実際の「現場」を肌で感じることができました。
電気設備工事現場代理人からの熱のこもった説明
現場見学の後には質疑・応答の場が設けられ、参加者たちからの施工に関する多くの質問・疑問に対して、施工関係者から丁寧かつ真摯な受け答えがありました。
最後に、鹿島建設 副所長から、働き方改革への取組みやこれからの業界のあり方について、熱く語りかけていただき、盛況のうちに幕を閉じました。
参加者アンケートでは、電気設備工事業界への興味が上がったという回答や、新鮮で興味深い経験ができたという回答を多くいただきました。
今後も本会では、この現場見学が入職促進に向けた重要なイベントであることを再認識し、実りある内容で継続実施いたします。
2022年度 (第29回)電気工学系大学生現場見学
11月7日(月)、株式会社きんでんが電気設備工事を施工する現場において、現場見学を開催しました。今回は、電気工学系大学生を中心に5校26名に参加いただき、実際の施工現場の見学のみならず、施工関係者との質疑・応答の場を設けました。普段、見ることができない建築現場に参加者は目を輝かせながら見て回りました。
【建物概要】
1.工事件名 難波中二丁目開発計画のうちA敷地計画
2.住 所 大阪市浪速区難波中2-20-2
3.建物用途 ホテル(地上34階-塔屋1階)
4.施 主 CentaraOsaka特定目的会社
5.建築会社 大成建設株式会社
6.電気設備施工 株式会社きんでん
【参加者】
■参加人数 26名(学生24名 教員2名)
■参加校 5校(大阪公立大学・大阪電気通信大学・立命館大学・大阪工業大学・東大阪高等職業技術専門学校)
13時30分から現場見学会がスタートし、広報委員会の早坂委員長は開会あいさつの中で、冒頭開催にご協力いただいた大成建設様ときんでん様に感謝の言葉を述べました。続けて参加者らに「リアルな現場を実際に見てもらうことは非常に大切だ」と強調した上で、「本日の現場見学会で、見て聞いて学んだことを、ぜひ学校へ持ち帰り、周りの人に教えてあげてほしい」と呼び掛けました。
その後、大成建設 総括所長からあいさつを頂戴し、同社設備長からは建物の概要について説明がありました。続けて、きんでん現場代理人から電気設備に関する説明があり、司会より現場見学に関する注意事項が示され、オリエンテーションは終了しました。
その後、参加者らは2班に分かれて現場を見学。竣工を目指し、多くの作業員が作業する中で、受変電設備や発電設備といった電気設備、屋上ヘリポートや客室、防災センターといった建物内の施設を1時間かけて巡りました。参加者たちは、現場を先導した片岡様と同社の徳永剛志様の説明に熱心に耳を傾けるとともに、実際の「現場」を肌で感じていました。
現場見学終了後には質疑・応答の時間が設けられ、参加者たちから設備や施工に関する多くの質問が飛び交い、施工関係者たちは分かりやすく丁寧に回答しました。予定していた現場見学会の時間はあっという間に過ぎ、大盛況で幕を閉じました。
また、参加者のアンケートには、電気設備工事業界への興味が上がったという回答や、新鮮で興味深い経験ができたという回答が多くありました。今後も広報委員会ではこの現場見学会を「業界を理解していただくための重要な事業」であることを再認識し、継続して実りある内容にしてまいります。