大阪府内工業系高校電気系教員現場見学(2019年7月)
今般、(一社)大阪電業協会では、鹿島建設株式会社様、株式会社きんでん様のご協力をいただき、大阪市立校・府立校それぞれの電気系教員現場見学を実施しました。
1.見学先
-
- 名 称 オービック御堂筋ビル新築工事(大阪市中央区平野町4丁目)
- 施 設 25階建のオフィスビル、ホテル
2.受入ご対応
-
- 鹿島建設株式会社(建物全般の設計・施工を担当)
- 株式会社きんでん(低層階ならびに特高受変電設備等の電気設備工事を担当)
3.見学者
大阪市立高等学校教育研究会 工業教育部会 電気分科会
-
- 日 時 2019年7月5日(金)14時~16時15分
- 参加者 6校 16名
大阪府立高等学校電気教育研究会
-
- 日 時 2019年7月12日(金)14時~16時15分
- 参加者 7校 15名
今回の見学先は、2020年に御堂筋のランドマークとして誕生する「御堂筋高さ制限解除第1号」の建物です。
当日は、鹿島建設 設備ご担当者様と、きんでん 現場代理人様のおふたりから、ご案内とご説明をいただきました。
現場見学
まず始めに、朝礼や昼礼が行われるフロアと、昼食・休憩スペースにご案内いただきましたが、空調が効いた快適空間であることに驚きました。
これも、現場関係者の健康を確保する「働き方改革」に向けた取り組みの一環だとお伺いしました。
次に、屋上ヘリポートで、大阪の絶景を堪能した後、キュービクルや電気室の設置フロアを中心に、見学をさせていただきました。
オフィスエリアのモデル階では、ゴーグル形状の「ホロレンズ」と呼ばれる、MR(複合現実)体験ができるデバイスのご紹介がありました。
先生方にも、ホロレンズを装着いただきましたが、天井に隠れた配管、配線が目の前に現われ、手の動きにより、機器の型式や製造番号が映し出されるなど、建設現場の最先端技術に感心されていました。
見学中は、多くの女性に遭遇しました。この現場では、数十名の女性が、現場監督や職人、あるいは工事検査員として活躍されているとのことでした。
ホロレンズの装着体験
建築・設備概要説明
建物の構造や設備面での特長(最新の制震装置、BCP対応等)について、分かりやすくご説明いただくとともに、これからの建設現場では欠かせないものとして、BIM(Building information Modeling)のご紹介がありました。
BIMの導入により、特に設備会社の業務が大きく効率化され、きんでん様を始め、早い段階で終業し、休日出勤も殆どないとのことでした。
建築・設備概要説明
懇談会(質疑応答)
先生方から「高校生に望むこと」「女性と一緒に働く利点や、女性の優位性」「10年前と比べて、働きやすくなったと感じること」等、多くの質問をいただき、鹿島建設様、きんでん様から、実体験に基づいた丁寧な回答がありました。
最後に、参加教員ご代表から感謝のお言葉をいただくとともに「最先端の建設現場見学という貴重な体験で感じたことを、生徒たちに伝えていきたい」とのお話しをいただき、見学会を終了しました。
大阪市立高校電気系教員現場見学(2016年7月)
この度、(一社)大阪電業協会では、以下のご依頼を受け、会員企業が施工を担当する現場の見学会を開催しました。
1.日 時 : 2016(平成28)年7月6日(水)14時45分~16時
2.場 所 : 社会医療法人愛仁会千船病院移転整備工事 建設現場(大阪市西淀川区福町)
3.出 席 者
(1)大阪市立高等学校教育研究会 工業教育部会 電気分科会 13名
- 生野工業高等学校 電気科 5名 電子機械科 2名
- 西高等学校 情報科学科 1名
- 泉尾工業高等学校 電気科 1名
- 東淀工業高等学校 電気工学科 1名
- 都島工業高等学校 機械電子科 1名 電気電子工学科 1名
- 都島第二工業高等学校 電気科 1名
(2)株式会社きんでん 3名
- 現場代理人 1名、現場担当者 1名、安全管理担当者 1名
(3)一般社団法人大阪電業協会 2名
- 専務理事、事務局長
4.工事概要
(1)用 途 : 病院292床
(2)構造種別 : 鉄筋コンクリート造 免震構造 地上9階 塔屋1階
(3)延床面積 : 32,773㎡
(4)施 工 : (建築工事)株式会社フジタ、(電気・空調衛生設備工事)株式会社きんでん
(5)工 期 : 平成27年2月1日~平成29年3月31日(予定)
5.見学会スケジュール
- 14:45~15:00 開会挨拶(一般社団法人大阪電業協会)、工事概要・現場見学注意事項説明(株式会社きんでん)
- 15:00~15:30 現場見学
- 15:30~16:00 質疑応答、閉会挨拶(大阪市立生野工業高等学校)
6.現場見学の概要
株式会社きんでん様現場代理人のご案内により、施工中現場の1階から3階の電気設備を見学させていただきました。
淀川の氾濫を想定し3階に電気室が設置されていること、免震ゴムを実際にご覧いただき、建物の最大揺れ幅に応じたケーブル配線を行っていることなどに驚かれたご様子でした。
7.質疑応答内容
多くの先生方からご発言があり、活発な質疑応答となりました。
- 「耐火仕様のコンセントボックスについて、詳しく教えてほしい。」
- 「LED主体の照明計画について、具体的に教えてほしい。」
- 「大容量の電力貯蔵設備(100KVA)は、どのような用途があるのか。」
- 「どれ位の頻度で、安全会議や現場パトロールを実施しているのか」
等の質問に対して、きんでん様から丁寧な回答をいただきました。
また、きんでん様ご担当者からは、
- 「新規入場者の教育、施工打合せ、書類整理等拘束時間は長くなりがちだが、職人さんや他職種の方との打合せや調整を通じて、自分の成長を実感できている。」
- 「電気工事は、災害時の対応等、何かあったときに何かできる数少ない職業であると自負している。苦労して受電を迎え、電気が灯ったときの喜びは、何ものにも変えがたい。」
とのお話がありました。
今回は、時間の制約がある中での現場選定となり、準備不足のまま当日を迎えてしまいましたが、無事何事もなく現場見学を終えることができました。
先生方には、ご不便をおかけしたこともあったかと思いまが、今回の経験を生かし、今後は準備に遺漏がないように努めたいと思います。
きんでん様には、急なお願いにも関わらず、充分な受け入れ態勢を敷いていただき、誠にありがとうございました。
現場見学会にご参加いただいた先生方