自社強化に繋がる部課長クラス社員意見交換

中小部会では、事業計画三本柱のひとつに掲げた「新たな成長への関係創り」に基づき、部会に参加する企業(部課長クラス社員)の交流の場を提供しています。

参加者の多くから「他社の仕事の進め方や考え方を学ぶことにより、新たな可能性を広げる機会につながっています」と大変好評をいただいています。

2023(令和5)年度開催分

2022(令和4)年度開催分

2021(令和3)年度開催分

2019(令和元)年度開催分

 

2023年度部課長クラス意見交換

◆日 時 8月4日(金)16:00~17:30
◆場 所 大阪電業協会 会議室
◆参加者 15社 32名
◆講    師 有限会社アプローチ 代表取締役 河内 理恵(こうち りえ)様(コミュニケーション・アドバイザー)
◆テーマ 安全第一は現場コミュニケーションから ~ヒューマンエラーをなくそう~

抜群の話術を発揮された講師の河内 理恵さん

今回は「現場の安全」に焦点を当て、今どきのコミュニケーション術から、ヒューマンエラーを防ぐ方法を学ぶテーマとしました。

【研修のキーワード】
・ヒューマンエラーが起きる3Hは「初めて」「久しぶり」「変更」
・ヒューマンエラーを防ぐキーワードは「未然防止」。そのため、危険感受性を高める教育
はとても重要
・クレーム、トラブルの9割は、コミュニケーション不全
・Z世代特有のコミュニケーションの取り方
*ポイントは「~ので」 こちら側の意図をはっきり伝える
*I(アイ)メッセージ「私はあなたのことをこのように見ていますよ」
*人の成長は現場が7割、コーチング2割、残りは講習等
・今の若者は「働く先の人間関係」をかなり気にしている。そのため、メンター(自分と
年齢が近く、何かと相談に乗ってくれる先輩)がキーになる。

誰ひとり下を向いていません

【懇親会の様子】
「各テーブルでペアになった人を紹介する」というコンセンプトだったのもあり、それぞれのテーブルでは、かなりの盛り上がりを見せていました。自分以外の紹介の際も皆、聞き入っていました。

【運営側から 今回感じたこと、今後に向けてひと言】
この企画には、各社の幹部の方や次期幹部候補の方が参加されています。会社を代表して来られていますので、自社に持ち帰るとどのようにプラスになるのかを考えながら研修を受けられていますし、懇親会でも何か参考にしようとしている姿勢がひしひしと伝わってきました。
運営側とっても、自社を強化するにはどうすればいいかを考えるいい機会だなと感じました。

2022年度部課長クラス意見交換

《日 時》 7月1日(金)16時~18時
《場 所》 天満ガーデン 3階貸会議室(大阪市北区天神橋3丁目4-14)
《参加者》 中小部会参加企業 14社 30名
《講 師》 アンガーマネジメントファシリテーター 石井 早代様
《テーマ》 不機嫌な職場、さようなら!指導の仕方・良い叱り方を学ぶアンガーマネジメント講座

講師の石井先生は、講義の中で「叱ることのメリット・デメリット」を整理しながら、「アンガーマネジメント」とは何かを具体例を交えて詳しく説明され、感情の動物である人間にとって「怒る」とは自然な感情の一つであり、「怒り」のない人はいなく、なくすことも不可能であると話されました。私たちを怒らせるものは何か、その正体は何かという話で「~~~~は、こうあるべき」という、立場を利用して自分の価値観を他人に押し付けるというケースがあり、本人にとっては正解であっても全ての人にとっては正解ではないことがよくあるとのことでした。同じ「べき」でも人によって程度が違い、時代・立場・場所によって変わってくるとも言われました。「報告が遅い部下」「すぐにパワハラだと過剰反応する部下」等、受講者は職場で見られる「あるある事例」を考える中で、上手な叱り方として「アドバイザー型上司」になろう、と学びました。
職場で部下を指導するシーンがある場合に、

  • まずは労い、
  • 事実をテーブルに挙げ、
  • 相手本位で具体的に改善行動を伝える

さらに、アンガーマネジメントの三つのルールとして、

  • 衝動のコントロール(6秒ルール)
  • 思考のコントロール(三重丸「べきの境界線」)
  • 行動のコントロール(分かれ道)

を学びました。

受講者の皆さんは、「生産性が上がり、さらに人間関係が発展するような「導き方」をマスターすることができたので、職場に持ち帰って早速実践していきたい」と話していました。

◆◆◆《受講者アンケートの一部を紹介》◆◆◆
満足度 
理解度

「叱ること・イライラ」に対する悩みや不安はあるか?また研修を受けて解決できそうか?
・まずは部下を労い、事実を挙げるようにしていきたい。
・叱ることへの不満があったが、ポイントを押さえた話し方や叱り方を学んだので、まずは職場で実践していく。
・感情的にならずに技術的に怒ることが重要である。
・特に不安になることはないが、キツイ言い方をしてはいけないと思った。
・自分自身をコントロールできるのか、叱ることはダメなのか、少し考えさせられた。
・仕事に取組む姿勢や考え方の違いでイライラすることがあるが、本日の講義を参考にして対応していく。
・叱ることの大切さとマネジメントの考えを改めて考える事ができた。
・いつも「叱り方」に対して自問自答していた。今までの方法に間違っていることと間違ってないことがあったので、今回の研修で良いアドバイスをいただいた。

当研修会では、アンガーマネジメントの原則である「叱ることはOKだが、他人・自分・モノを傷つけない方法」で効率的に部下を「指導する」「導く」ための考え方、スキルを学ぶことができました。また、中小部会の他の事業計画に「退職者を減らす退職防止策」を検討するタスクもあり、当テーマが若手の退職防止にも繋がることが実感できたので、タスク同志連携を取りながら取り組んでいきたいと思います。

2021年度部課長クラス意見交換

《日 時》 6月25日(金) 14時~16時
《場 所》 大阪産業創造館5階研修室A・B(大阪市中央区本町1丁目4-5)
《参加者》 中小部会参加企業 10社 28名
《講 師》 グッドニュース情報発信塾 塾長 大谷 邦郎 様
《テーマ》 Withコロナ 常識にとらわれるな「変化・気づき・教育」

初めに、司会の大畑運営委員(日興電気工業㈱)から意見交換会の主旨・目的の説明があり、社員の高齢化、若手入職者不足、人材育成等々、参加者同士で会社の強み・弱みを話し合い、その中からひとつでも「気付き」を見つけ、自社に持ち帰ってほしい旨の話がありました。その後、講師の大谷先生をご紹介し、グループワーク中心の研修がスタートしました。

テーマ:Withコロナ 常識にとらわれるな「変化・気づき・教育」

1.プチセミナー:現役ジャーナリストが語る「時代は変わった!考えない社員は要らない!」
2.今は「VUCAの時代」。不要になった指示待ち社員!
3.時代が変わっても、管理職が求められるのは「コミュニケーション能力」
4.グループ討論「うちの業界のあかんとこ」
5.「ブラインドウォーク」に挑戦しよう!

熱心に講義を聴く参加者

グループ討論テーマ:「うちの業界のあかんとこ!」

【あかんとこ】

ああ①業界全体の人材不足
ああ②業界全体の賃金が少ない
ああ③急な休日出勤、残業がある
ああ④社員教員が上手くできてない
ああ⑤特に現場代理人の負担割合が多い
ああ⑥若年層の人材が少ない
ああ⑦男性社員が多く、女性社員が少ない
ああ⑧上司、部下とコミュニケーションが上手くできない
ああ⑨電気が目に見えないので事故が怖い
ああ⑩各現場にマニュアルが無く現場代理人の負担が多い

【改善方法】

ああ①なりたい職業ランキングの向上
ああ②資格習得による資格手当を前向きに考える
ああ③各現場にチームを作り一人一人の負担を軽減する
ああ④自社研修がなければ外部セミナーを推進する
ああ⑤会社による管理体制の改善
ああ⑥業界全体で取組む必要がある
ああ⑦女性でも取組める事を業界全体で示す
ああ⑧会話をする時間を設ける必要がある
ああ⑨現場リスクマネジメントを作成し、共有する
ああ⑩経験豊かな社員による教育実施


ブラインドウォークに挑戦する参加者

【参加者アンケート】

■他社でも同じ悩みがあり、共感する事が多かった
■1on1で部下との会話を増やし、コミュニケーション不足を改善したい
■今の時代に合った教育をして、若手を育てていく必要があると思った
■人に伝える難しさがわかったので、今後気をつけて話しができればと思った
■「退職者を減らす為にどのようにすれば良いか」のヒントをもらった
■セミナーで勉強した事を会社で生かしたい
■相手の立場に立って細かい指示を出す必要があると再認識した
■今回のセミナーで学んだ事を社内の指導的立場にある人に伝えたい
■ブラインドウォークで学んだ事、感じた事を社内でも展開したい
■指導の重要なポイントを再認識する事ができた
■部下に対する伝え方、教え方を再度考えて指導していこうと思った
■当社でも若い社員がいるので、セミナーで勉強した事を実践したい
■若手の育成には、まず相手の話を聞く事と知った

2019年度部課長クラス意見交換

  • 日 時 6月21日(金) 15時~17時
  • 場 所 大阪電業協会 会議室
  • 参加者 中小部会参加企業 9社 21名
  • 講 師 グッドニュース情報発信塾 塾長 大谷 邦郎 様(元 毎日放送 ラジオ報道部長)

始めに、執行責任者の野口運営委員(関西電設工業㈱)から、意見交換会開催に至るまでの経緯を報告しました。そして「今日は、フランクに会社の長所・短所を話し合ってほしい。そのお力添えをいただくために、大谷先生を講師としてお招きした」と述べました。

次に、統括責任者の笹野運営委員(笹野電機㈱)から「皆さんの一番の悩みは、人の問題、社員の育成だと思う。今日は、ひとつでも多く“気づき”を見つけて会社に持ち帰り、それを実践してほしい。」と挨拶がありました。

講師の大谷先生は、約束事として「正解はないので、自由に発想していいこと」「他社の方の意見に耳を傾けること」のふたつを挙げられました。

テーマ「社員の、業界の課題を自らの手で掘り起こそう!」

1.プチセミナー:現役ジャーナリストが語る「こんな組織はやばい!」

2.「ブラインドウォーク」を体験してみよう!

「ブラインドウォーク」とは、2人1組で、ひとりが目をつむり、もうひとりが声だけで誘導し、室内の障害物を避けながら歩き回るというものです。

大谷先生は「目をつむっている人は、皆さんの部下や会社の若い人だと思ってください。今の立ち位置や先の見通しを教えてあげると、目をつむっている人は安心できます。是非、若手の気持ちになってみることを体験してください」とお話しされました。

ブラインドウォークに挑戦

3.今の業界を「色」にたとえてみよう!

4.グループ討論「業界のイメージをどう変える?」

業界の5年後、10年後を各自がイメージし「最悪のパターン」「最善のパターン」「最善のパターンに近づけるため、どう変えていく?」について、グループで話し合いました。(以下、意見を抜粋)

(1)最悪のパターン

    1. 職人の高齢化と20代社員の減少が、ますます進む
    2. 将来を担う技術者、管理者が不足する
    3. 若い働き手がいなくなり、建設業が成り立たなくなる
    4. 会社の売上が落ち、規模縮小
    5. 業界の淘汰が進み、中小企業の倒産が増える

(2)最善のパターン「こうなってたらいいな」

    1. 働き方改革がうまく進み、業界への若手入職者が増加する
    2. 施工が楽になる部材の開発が進み、生産性が向上する
    3. 日本の高い技術力が、国外で広く認知され、海外に進出する企業が増える
    4. AIに取って代わられない技術として、電工の価値が高まる
    5. 高度な技術で社会に貢献できる電設業界が、より社会に認められている

(3)「最善のパターン」に近づけるため、どう変えていく?

    1. 業界の3Kのイメージを変え、働き方改革を推進する
    2. 人を育てる環境を整え、離職者を本気で減らす取り組みを進める
    3. 女性が働きやすい職場に変え、働く意欲のある女性を積極的に採用する
    4. 若い人たち(高校生etc)への広報活動を強化する
    5. 電工が主役のテレビドラマを作り、子供たちのあこがれの職業に押し上げる

グループ討論(発表)

~執行責任者の所感~

とても有意義な意見交換になったと思っております。多くの参加者から、貴重なご意見をいただきました。また、皆さんに真剣に取り組んでいただけたことが、とても嬉しく思っております。

今後は、また違う視点から、意見交換の開催を考案していきたいと思っております。